山桃

遂に桃の季節が来た

すべての追憶は

あのうす暗い海に消えるのだ

始まるべきものが始まろう

として始まっている

この暗がりのなかで

汚れるものは汚れるだけ汚れる

ひらめのような女と

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ざるそばを食べたい

ハイボールのなかで溺れたい

もう頼れるものは何もない

だからスカンクのような希望は

果てしなくつづくのだ

季節の女神のやわらかい尻

に触れる時

永遠はおごそかに割れよ!

そうではなかった

われわれは桃を持った女神

を探しているだけだ

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もう一目散に逃げたい

が逃げるべき丘はないだろう

突然われわれは男であることに驚いた

このかなしみこそわれわれの女神だ

だがこれでは永遠は割れない

割れない永遠のために

行燈の下で悲しむのだ

転がってゆくのは桃だけだ



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